Dandyism-JAPANスーツコンシェルジュ黒田雄一です。
スーツについて知れば知るほど洋服としての歴史を感じます。
よくヨーロッパでは役職によって着るスーツのランクがあると言われ、
日本のように新人でもいきなり10、20万もするスーツを着れるような気風はないようです。
その気風は、国其々の心に染み付いた文化の違いであり、日本人であれば、たまに着る浴衣が心地良かったり、大河ドラマで見る着物、甲冑などで武将の拘り、性格が分かったりという、小さなころから長くいる環境から感じ、教わり、自然と身についている感覚だと思います。
スーツはイギリス貴族から始まり、世界に広がりました。
イタリアが仕立て技術を磨き柔らかなスーツ、イギリスは伝統を守り堅牢なスーツ、アメリカは大きなシルエットで大衆的なスーツ(アメリカのスーツはヨーロッパ移民が持ち込んだとされている。)、フランスはイギリスを意識しながら通好みの孤高なスーツを作ります。
ディティールもバルカポケット(イタリア)、チェンジポケット(イギリス)、センターフックベント(アメリカ)、フィッシュマウスラペル(フランス)など其々に特徴があります。
ヨーロッパ人という同族意識の中、ルーツを自分のものと感じ、各国の本物を築き上げてきた歴史は人々の心に深く染み付いているのではないでしょうか。
我々、日本人がスーツを文化として捕らえることは難しいかもしれませんが、スーツを知ることで自分のものにすることは出来ると思います。
重要なのはシルエットとドレスコードです。
ちょっと長くなりますので頁を改めます。